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ゼファー(8882)「損切りルールの厳格化」2003年5月25日更新
■会社概要:
首都圏中心の分譲マンション企画・販売、少人数・アウトソーシング活用による効率経営を志向
■その他情報:
会社HP/ヤフーファイナンス株価
■編集目的:
1ヶ月間という期間をあらかじめ決めた売買で、結果は損切りとなった事に関して感じた事
コラム本文(5/20、5/21メルマガ掲載文)
東証第二部という密かな優良銘柄の宝庫?にゼファー(8882)という会社が上場している。会社概要は主に
首都圏で展開している中堅マンションディベロッパーとの事、94年設立、若い会社か。3月初頭にあるレポートを
読んでこの銘柄が気になった。マンション分譲?近頃都心部の1億を越すようないわゆる億ションとやらが
飛ぶように売れてるらしいとニュースでみたが、この会社はどうなのか?

そして会社のHPを見てみると値段はおろか分譲場所も首都圏と書いてあるとおり東京がメインではなく、
むしろ近郊の横浜、千葉、埼玉の周辺部でかつ分譲戸数も50戸前後が多く億ションとは程遠いものだった。
ただこの会社のポイントはそこではないらしい。売り上げ比率では9割弱マンション分譲だが、第2位の
売り上げ比率(といっても4%)を占めるCM事業(コンストラクションマネジメント)が注目らしい・・・・・
とレポートにも書いてあった。

CM事業を簡単に説明すると、従来ではゼネコンに一任してきた設計監理や建設監理について
発注者(もしくは代理人)自らが直接関わることで、より顧客のニーズを反映させた、高品質・低価格の
マンションを提供するシステムらしい。つまり誤解を恐れずに書けば、今まではゼネコンに丸投げしていたけど
CMというシステムではそんな事はさせない、こっちも口をだすよーという事か、マンション分譲業界の実態は
詳しく知らないので憶測になってしまうが、有望な会社なんじゃないか?と少し思った。HP上の
社長メッセージに書いてある、「研究開発型マンションメーカー」という表現も何か気に入った。


前置きが長くなってしまいましたが、私はとりあえずゼファー(8882)を買ってみた。でもその時は別にお金が
必要になったので1週間ほど保有して売ってしまった。利益は数千円。それが3月中旬の話・・・。 
その後3月下旬にゼファー(8882)に戻ってきた。3月28日に1株だけ買った、ただ正確に書けば1株しか
買えなかったとも言えるかも。その日のゼファーは前場出来ずで後場も194000円の特別売り気配、
株数1株・・・という気配だった。

だがその頃のゼファーは出来高が1桁なんて事は当たり前の株になっていたので、そんな事態が起きても
不思議じゃないんだろうけど、その時センチメンタルになってたのか、俺はこんな事を思ってしまった。

「今日、特別売り気配のまま終わったらゼファー(8882)が市場から
 見放されているみたいでかわいそうだ・・・」

「よし、買ってやるか!(気分はまるでゼファーの救世主)」

 こうして私の2回目のゼファーとの付き合いがはじまりました。そしてこの話にはおちがあります。 
実はこの時に買った株数は1株、そして市場でのゼファーの出来高も1株。つまり、私以外にその日ゼファーを
買った人はいなかった。そしてそれがどのような出来事をもたらしたかというと・・・。


次の日(翌営業日,月曜日)メインで使っているEトレード証券の口座のメッセージBOXをチェックすると、
目立つように赤い文字で「
件名:昨日のお取引について」といった未開封メッセージがきていた。
通常は注文照会、約定照会の連絡用に使われているので、何なんだろう?と思って開いてみた。そうすると・・・

-----------------------------------------------------------------------------
平素は格別のご高配を賜わり、厚く御礼申し上げます。
早速ではございますが、前営業日の取引について、市場出来高に対するお客様の取引シェアが
30%を超える銘柄がございました。
株価形成に与える影響を十分にご勘案の上お取引いただけますよう伏してお願い申し上げます。

イー・トレード証券株式会社
------------------------------------------------------------------------------

とこんなある種警告文がきたわけです。多分システム的に送っているんだろうと思って怒りは覚えませんでしたが、
ゼファーを特別売り気配から救ったという救世主気分はふっとんで、逆に俺はゼファーの価格操作をしている
悪人のような気分になってしまった・・・、たった1株で・・・、恐るべしゼファー・・・・・

その後のゼファーは相変わらずの相場展開だった・・・、出来高もたいして変わらず本当に薄商い、
一日1回の株価チェックで十分なくらいだった。株価もぱっとせずむしろ購入単価より下がっていた。
この状況を打破するには?何かニュースだ!ニュースはないか!!そして都合よくニュースがでてきた。
そのニュースは4月4日の夕方に私の見ていたロイター端末に配信された。

「ゼファー、通期連結最終赤字0.95億円に修正」
「ゼファー、通期経常赤字0.95億円に修正 」


そう、ゼファーは赤字になった・・・ではない。前回の予想では通期連結最終利益と通期経常利益共に
2.3億円の赤字予想だった、つまりこのニュースの意味する所は赤字から抜け出せないまでも、
一応上方修正を伝えるニュースになる。売上高も上方修正されていた。ここで誤解されてはいけないので、
ゼファーという会社について書かせて頂くと、この会社は赤字を垂れ流しているような会社ではないです。
業績好調の立派な会社です。(少なくとも私はそう思っています。)

実は2003年3月期決算は決算期変更のための変則3ヶ月決算という形なんです。
そしてこの3ヶ月変則決算の赤字予想が市場に誤解を与えてしまったと思っています。
2004年3月期の業績見通しでみれば経常利益34億5千万円、当期利益19億3千万円、指標で書くと
(予)EPS54,355円*注1,(予)PER3.49倍*注2(予)配当利回り7.03%*注3という超高配当利回り、
超低PER銘柄を保有していた事になるんですね。

次の日の市場の反応は・・・、何とゼファーらしく商い成立せず!しかも特別買い気配値で
商い成立せずとかではなくて、普通の気配値で、普通に商い成立せず。以前ゼファーを買う時に恐れた、
出来高0株がこんな場面で実現してしまうとは・・・、結構悲しくなりました。もう誰もこの株には
注目していないのでないかと・・・。そして結果として、その後私は2回ナンピン買いをして、
4月中に必ず売却すると最初に決めていたので4/28、185000円で全株売却・・・、丁度その日に
特定口座が開かれたので都合いいと思って売却したわけです、そして自分で決めたルールを守って・・・。

そして短いながらも濃いお付き合いをした当のゼファーは、私が全株売却後、猛烈なスピードで上昇、
5/21現在238000円、高値は289000円までありました。商いも急膨張。もちろん猛烈なスピードで
上昇したのも、5/12に好決算、見通しを発表した事が影響を与えている思います。私はこの決算発表の
日時は知っていましたが、あの業績予報修正発表後の市場の反応を見ていたので決算発表まで待っても
何も変わらないと思ったんです。

後1ヶ月待てれば・・・、きっと誰もがそんな体験をしている事かと思いますが、この場面で私は自分を
褒めなければいけません、自分が買う前に決めたルール通りにほぼ取引が出来たからです。
ただ、親からの仕送りもない、世間での肩身も少し狭い
大学五年生という肩書きの今の私にとって、逃した獲物の事を忘れるには結構時間がかかりそうです。



*注1、EPSに関しては2003/5/12発表の最新の見通しを1円未満切捨てで掲載しています。
*注2、(予)PERに関しては発行者の平均保有単価(19万円)を*注1で除しました。
    また計算結果の少数位第3位未満は切り捨てで掲載しています。
*注3、(予)配当利回りに関しては、2003/5/12発表の最新の配当予想を使用し、
    発行者の平均購入単価(19万円)と計算した結果の、
    少数位第3位未満は切捨てで掲載しています。


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